今回の本は
『テンプルトン卿の流儀』
(ローレン・C・テンプルトン、スコット・フィリップス著 鈴木敏昭訳 パンローリング社)
です。
テンプルトン卿の流儀とは
他人が絶望して売っているときに買い、他人が貪欲に買っているときに売るには、最高の精神的強靭性が必要となるが、最終的には最高の報いが得られる。
読者が本書を読むことによって、安く買い高く売るために必要な技能と自信を自分のものとすることを希望する。多くの場合、その達成には人気の対象を避けることが必要になる。そのためには次の助言がお役に立つのではないかと思う。
強気相場は悲観の中で生まれ、懐疑のなかで育ち、楽観とともに成熟し、陶酔のなかで消えてゆく。悲観の極みは最高の買い時であり、楽観の極みは最高の売り時である。
引用:
『テンプルトン卿の流儀』
(ローレン・C・テンプルトン、スコット・フィリップス著 鈴木敏昭訳 パンローリング社)p7 太字は原著のまま
本書の冒頭部分でジョン・M・テンプルトンが
投資キャリアに関してのモットーとして挙げている内容ですが
要するに他の人が悲観しているときに買い
他の人が楽観しているときに売ることで
投資家の理想である「安く買って高く売る」ということが可能であり
リターンを大きくすることが出来るということです。
典型的な逆張りということになるんでしょうが
「バーゲンハンティング」という表現を使って書かれています。
一国だけに偏らなければ割安な株式はある
ジョン・テンプルトン卿は
基本的には分散投資の人ということになるのかなと
本書を読んでいて感じたのですが
基本的に市場についても米国内に限らず
日本、韓国、中国などが割安な状態だったときに
市場に参入して大きなリターンをあげてきたようです。
こういった内容を読むと
最近は米国株や日本株は割高で
何を購入するか悩むわなどといった話が出ていたりしますが
実はそれは一国内での物差しではかるからであって
世界経済の中で相対的に見れば
かなり割安で放置されている市場も
まだ残っているのかもしれませんね。
投資判断を貫くこと(学習を欠かさないこと)
この本の最後に結構インパクトのあることがさらっと書かれています。
ところで読者は皆、バーゲンハンターの資質をお持ちでしょうが、それでも、自分自身の証券口座で個別株を買って成功することは長い時間とスキルの向上を要する途方もない仕事になります。ずばり言えば、専業として取り組むことが必要になります。
引用:
『テンプルトン卿の流儀』
(ローレン・C・テンプルトン、スコット・フィリップス著 鈴木敏昭訳 パンローリング社)p305
そうなんですよね。私も個別株って簡単ではないと思ってるんです。
しかしまさか専業レベルまで求められるとは・・・。
と、ここで諦めてしまってはいけませんね。
幸いなことに先人たちの知恵は書籍化されていることがほとんどですから
ともかくは投資の学習をしながら
株価分析の経験値を積んでいくしかないでしょう。
いずれ私もバーゲンセールで売られている株を買って
大きいリターンを得てみたいものです。
いや、必ずどこかで得てみせますよ。